ネットワークって。。。#30(ルーティングプロトコル)
今回は、BGPの話。。。
Border Gateway Protocolの略で、ビージーピーって読みます。またまた、そのままです笑
BGPは、組織間を接続される時に利用されるプロトコルで、ISP(インターネットサービスプロバイダ)間の接続部分などに利用されています。
BGPとRIPやOSPFが協調的に経路制御を行い、インターネット全体の経路が制御されています。
BGPとAS番号
RIPやOSPFは、IPのネットワークアドレスを利用して経路制御を行なっていましたが、BGPでは、インターネット全体をカバーするように経路制御しなければなりません。
ISPや地域ネットワークなど、組織を束ねるネットワーク集団を1つの自律システム(AS:Autonomous Syatem)として取り扱い、それぞれのASごとにAS番号が割り当てられます。
BGPではこのAS番号を使って経路制御が行われます。
???笑
ASっていうのは、全世界の個々の国みたいに捉えれば良いと思います。
例えば、日本から色々な国へ行く際、全て直行便があれば良いのですが、アフリカや南米の僻地に行く場合って、色んな国を経由してたどり着きますよね。
そんな、航空ネットワークみたいなものを制御しているのが、BGPのイメージです。。。多分笑
ASごとに、AS内部のネットワークの運営や管理方法を決めることができ、他のASと接続するには、ちゃんと契約を結んでないといけません。
国で考えると、それぞれに国のルールがあり、他の国に行くには、入国手続きが必要ですよね。
まさに、そんな感じです。。。
BGPは経路ベクトル
BGPにより経路制御情報を交換するルータをBGPスピーカーといいます。
いわゆる窓口ってやつですね。
これは、ちゃいます笑
BGPスピーカーは、AS間でBGPの情報を交換するために、情報交換を行う全てのASと対等にBGPのコネクションを確立します。
例えば、アメリカに入国する場合、ロサンゼルスからでもニューヨークからでも入国できますよね。
BGPも同様で、1つのAS内に複数のBGPスピーカーが存在するのが一般的です。
この場合、1つのAS内でもBGP情報を交換するため、BGPコネクションをAS内部で確立します。
ロサンゼルスから入国した人の情報を、ニューヨークでは把握していないって事がないように情報を共有する感じです。
RIPは目的地までのルータの数、OSPFはサブネットごとのコストにより、効率のよい転送を目指しているのに対し、BGPでは、各AS間の接続契約に基づいた転送を目指します。
基本的には、ASの数の少ない経路を選択しますが、相手との契約内容により、細かい経路選択をする事になります。
BGPは、向きと距離だけではなく、途中で通過するAS番号が全てわかり、ネットワークの構造を1次元的に表しただけなので、RIPのような距離ベクトルでもOSPFのようなリンク状態でもありません。
BGPのように通過する経路のリストで経路制御を行うプロトコルを経路ベクトル型(Path Vector)といいます。
RIPが「目的地に行くためにはまずここに行け」みたいに直近の行き先しか見えないのに対し、BGPは経路全体が見えている感じです。
まさに、RIPが「木を見て森を見ず」に対し、BGPはちゃんと森を見ている感じです。。。多分笑
まとめ
- BGPは、組織間を接続される時に利用されるプロトコルで、ISP(インターネットサービスプロバイダ)間の接続部分などに利用される。
- BGPとRIPやOSPFが協調的に経路制御を行い、インターネット全体の経路が制御されている。
- BGPではAS番号を使って経路制御が行われる。
- BGPは、経路ベクトル型(Path Vector)のプロトコル。
今回は、以上になります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
【参考書籍】